2017年4月7日
5月28日号のフライデーに“貧困にあえぐシングルマザー”に関するコラムが掲載され、Facebookで20万シェアを超えるほどの話題となった。
これを読んで、あなたはどう思うだろうか?
貧しさゆえに、母親が自分の子供を殺してしまう――そんな悲愴な事件が全国で発生している。
母子家庭の2世帯に1世帯が貧困にあえいでいるという。彼女たちの悲鳴を聞いた。
・部屋の中はカビだらけ
「普段の食事は、ホットケーキの粉を水だけで溶いて焼いたものだったり、乾麺タイプのうどんを茹でたりしたものが中心です。ご飯は二日に一回2合炊いて、2人の子供に食べさせ、残ったら自分も食べるという感じですね。調味料を買うおカネがないので、ケチャップやマヨネーズ、ソースなどはここ4年で一度しか買ったことがありません。
時々野菜に、スーパーでもらったドレッシングなんかをかけると、調味料のない薄い味に慣れているからか、子供が『カラい』と顔を歪めますね。とにかく、子供におなかいっぱい食べさせてあげたい……それが一番の望みです」
小学校1年生の娘と保育園に通う息子をもつ、シングルマザーの相原鈴子さん(仮名、30代)。夫の度重なる暴力に耐えかね、5年前に、子供を連れて家を飛び出した。おカネもほとんど持たないままたどり着いたのは、まったく土地勘もなく、頼る人もいない神奈川県の郊外だった。
ガソリンスタンドに勤務する彼女の月々の収入は9万円ほど。夫からの慰謝料・養育費の送金はなく、一度として生活が楽だったことはない。生活保護も受けておらず、家賃5万9000円を払えば、生活はカツカツになる。
親子3人で住むアパートは築年数約40年、リビング6畳・寝室6畳の二間だ。駅から徒歩15分と不便で、日当たりも風通しも悪いため、部屋の中はカビだらけ。これが原因で相原さんと娘は喘息(ぜんそく)になったという。
「冬はとても寒いのですが、光熱費がもったいないので、お風呂は3分の1しかお湯を溜めません。もうすぐ家賃4万円台のアパートへの引っ越しを考えていますから、住環境はますます悪くなるでしょうね」
そう言って哀しげな表情を浮かべた。
・「3000円だけ、貸してください…」
女性の貧困が深刻化している。特に全国で約120万世帯にのぼる母子家庭(シングルマザー)の困窮が顕著だ。統計によると、母子家庭の平均年収は、一般世帯の半分にも満たない。
2012年の貧困(世帯年収約122万円未満)率は、子供がいる現役世帯(世帯主が18-64歳)全体では15.1%なのに対し、ひとり親世帯では約55%にまで跳ね上がる(ひとり親世帯の約9割が母子家庭)。2世帯に1世帯以上が、貧困に苦しんでいるのだ。
「シングルマザーの経済状況は、危機的なものになっています。なかには生きることすら困難になっている人もいる」
こう指摘するのは、60年以上にわたり母子家庭を支援してきた公益団体「ひとり親Tokyo」の髙田伊久子会長だ。
「昔は離婚して女ひとりで子供を育てることになっても、家族の支援があったり、安定した雇用があったのでなんとかなった。
ところが核家族化と雇用の非正規化が進んだことや、元夫も非正規雇用で収入が少なく、慰謝料・養育費をもらえないというケースが増えたため、シングルマザーの貧困が深刻化しました。
実際にうちに相談に来る人は、月収10万円以下で生活している女性が中心で、家賃が払えずに『3000円だけでいいので、貸してください』と懇願する人もいます」
東京の郊外に生後9ヵ月の娘と住む甲本由香さん(仮名、20代)は、出産直後に夫と口論することが多くなり離婚。それまで住んでいた夫の実家を追い出され、途方に暮れた経験を語る。
「仕事も辞めていて収入がなかったので、娘の出産祝いで食いつなぎました。手持ちのおカネが1万円を切って、これはもうダメかもしれないと思ったこともありました」
(((中略)))
「働くお母さん」が自活できない格差社会――。これがいまの日本の、偽らざる姿だ。
(フライデー 5月28日号より)
議論の余地すらなく、母子家庭の貧困は極まっている。
「貧乏は自己責任」とも言われる世の中で、シングルマザーが困窮せざるを得ない“本当の理由”は何なのだろうか?
そしてこれは決してあなたにも無関係な話ではない。
もはや、「すべての日本人が貧しい理由」と言っても過言ではない。その真実とは…?
>>「日本国民全員が貧乏だ」と世界中から嘲笑されている“本当の理由”とは?(詳細はこちらをクリック)